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きれいな音の出し方

公開 2021年5月16日
更新 2022年6月10日
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このようなご相談をいただくことがあるので、Q&Aのひとつとして公開します。少しでも参考にしていただければ幸いです。

きれいな音を出すにはどうしたらよいでしょうか?

「きれい」や「汚い」というのは、「好き」や「嫌い」と同じように、その人の感覚(主観)を表した言葉です。

複数の人があるものを「きれい」と言っているのを見ると、それが誰から見ても「きれい」だと思ってしまいがちですが、それは「たまたま」です。

もくじ

絶対的な「きれい」はない

1000年前に「美人」とされていた人と現代の「美人」を比べてみるとわかりますが、どんなものを「きれい」と感じるかは文化や時代によって変わってきますし、これは人によっても少しずつ違います。

特に日本ではみんなが良いと言っているものは良い、先生の言っていることは絶対正しいと思い込みがちなので、自分が本当はどう思っているかはどうしても見失いがちです。

質問者さまの中にはご自身にとっての「きれいな音楽」があり、私の中には私にとっての「きれいな音楽」があります。しかしこれは本来人それぞれ違う感覚なので、質問者さまの「きれい」と私の「きれい」は基本的に一致しないと考えた方がよいでしょう。質問者さまの思う「きれい」と、ご友人や音楽教室の先生方の思う「きれい」についても同じです。

結局は自分がどう感じるか

ですので、いくら音楽の先生が「きれいな音というのはこういう音」と言っても、あなたがそう思わないのであれば、無理して「きれい」だと思う必要はありません。友達から必死に説得されてもあなたの「好きな食べ物」が変わらないのと同じで、あなたの思う「きれいな音」は誰にも覆すことができません。

人の感覚というのは変えようと思って簡単に変わるものではありませんので、「きれいな音を出したい」と思っていても、ある人の「きれい」と自分の「きれい」が食い違っている場合、どちらかを基準に考えなくてはいけません。

もしそれを他人の「きれい」に合わせるとなると、自分の「きれい」を捨てて他人の「きれい」に合わせるということになります(もはやそれは、あなたではありません)。

商業音楽に関わられるのであれば、そうしなければいけない場面も少なくありませんが、お金のことは気にせず純粋な表現をされるのであれば、他人の「きれい」を考えず、ご自分の「きれい」だけを意識されていればよいのではないかと個人的には考えています。

音楽の世界で当たり前のように使われている言葉をあらためて噛み砕いてみて(「きれいな音とは何か?」を考えて)、本当に必要なものだけを組み合わせてみると、心がすっと軽くなると思います。

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筆者
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小山和音
こやま・かずね

音楽教育の新しいかたち作り(創造性と個性を最優先に、音楽を教えず、評価せず、楽器や楽譜を自分でデザインしてゼロから音楽をつくるオンラインの音楽教室)と、音の生まれるしくみ作り(周囲の条件に反応して音楽や音声をリアルタイムに生み出すシステム開発)。

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