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音楽に「勉強」は必要か?

2021年4月18日

音楽には、商品としての音楽と、そうでない純粋な音楽があります。

音楽学校や音楽大学では特にこの二つがごちゃ混ぜになっているのて、商品として音楽を売りたい訳ではないのに不要な知識やテクニックを植え付けられてしまう、ということがよく起こります。そうすると、その人の持ち味が消えていってしまいます。

音楽の「勉強」

有名な曲からは「人気の出る(売れる)法則」を見いだせることがあり[1]、そのような法則を知っているかどうかで「売れる」かどうかが決まるかもしれません。しかし商業的な成功が関係ないのなら、有名な曲(他人の表現)を把握している必要はありません。

むしろ音楽を聴くと少なからず影響を受ける(その人の表現がだんだん塗り替えられていく)ので、有名な曲(他人の表現)を知らなければ知らないほど純粋な表現ができる(その人らしさが活かせる)とも言えます。

筆者は、小さい頃に作っていた曲と大きくなってから(特に音楽学校に入ってから)作った曲を比べてみたところ、「聞いた曲の数だけ自分の感性は少しずつ塗り替えられる」ということがわかりました。自分から聴きたくて聴くのならともかく、音楽の先生から「これを聴きなさい」「これを弾きなさい」と言わたものを素直に受け入れていると、自分の音楽はどんどん失われてしまいます。

特にこどもは「先生は絶対正しい」と思い込みがちなので、ここは気をつけたいところです。

自分らしさを守るには

もし好きな音楽家(アーティスト)がいない場合、自分は「勉強不足」か、あるいは「本物」を知らないと思ってしまうかもしれませんが、勘違いです。あなたの好みは誰から何と言われようとあなたの好みであり、それと「他人の音楽を知っているかどうか」というまったく違う問題を結びつけるのは無理があります。

筆者にとって「好きな音の瞬間」や「好きな音の組み合わせ」はあっても、その音楽家が作るすべての瞬間が好きということはないため、好きな音楽家は誰かと聞かれると困ってしまいます。「好きな音楽家」がいない、ということは十分ありえる、ということですね。

音楽教室や学校で「天才」「お手本」とされている、例えばバッハやビートルズなどは、否定してはいけない・聴かなければいけないような気がするかもしれませんが、それも気のせい(社会的に作られた先入観)です。なので、もちろん無理に好きになろうとしなくてもいいですし、そもそも興味がなければ聴かなくても大丈夫です。

まとめ

社会の評価は関係なく、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと言える勇気は、あなたの本当の音楽(あなたらしさ、持ち味)を守ってくれるでしょう。

音楽で「その人らしさ」「持ち味」が活かせる場はほとんどありません。音楽キッチンは本当の意味でそれができる、世界でおそらく唯一の音楽教室です。

[1] 1300曲の人気曲(2010〜2012年)を分析して判明した「人気曲に共通するパターン」
https://gigazine.net/news/20190116-analyze-popular-songs-chords/

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筆者プロフィール
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小山和音
こやま・かずね

■音楽教育の新しいかたち作り(創造性と個性を最優先に、音楽を教えず、評価せず、楽器や楽譜を自分でデザインしてゼロから音楽をつくるオンラインの音楽教室)■音の生まれるしくみ作り(周囲の条件に反応して音楽や音声をリアルタイムに生み出すシステム開発)お仕事のご依頼はお問い合わせフォームから。

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