音の静かな(うるさくない)ドライヤーと、ドライヤーの音を抑える方法をご紹介します。
(ヘア)ドライヤーは毎日使う中でもおそらくいちばん騒音が大きい家電です。ところがその騒音値が公表されているドライヤーはほとんどなく、探すのにはとても苦労しました。
しかしドライヤーは早朝や夜遅くに使われることが多く、近所や同居する方、ペットに配慮したいというニーズは多そうに思います。
音の大きさはdB(デシベル)という単位で表すことができ、この数値(運転音)が小さいほど静か、大きいほどうるさいということになります。
2025年6月時点で、代表的なメーカーの中でドライヤーの騒音値(運転音)を公表しているのはPanasonic、テスコム、コイズミの3社のみで、その他のメーカーのページには見当たりませんでした。
現行品で、静音化を意識して設計されたドライヤーはこの2機種のみということになりそうです。
表のいちばん右端にまとめた「運転音」は、小さいほうが出力が弱いモード(騒音抑制モードなど)、大きいほうがそれより風量が多いモードを使ったときにそれぞれ発生する音の大きさです。
※テスコム TD460Aは測定基準が明記されていないため、実際の音量感が異なる可能性があります。
※テスコム TD460Aの風量は騒音抑制モードを使用していない時のもので、使用時の風量については記載が見当たりませんでした。
風量 [m3/分] | 温風温度 [℃] | 消費電力 [W] | 運転音 [dB] | |
---|---|---|---|---|
![]() Panasonic EH-NE5C | 1.2 (55dB時) | 105 (55dB時) | 1200 | 49〜55 (*1) |
![]() テスコム TD460A | 1.7 (64dB時) | 105 (50dB時) | 1200 | 50〜64 (*2) |
コイズミ KHD-9040は、同社製品で唯一騒音値が記載されていますがが、72dBと大きい(静かとはいえない)ため掲載していません。
また、下記メーカーは2025年6月時点で公式ページ掲載モデルを調べましたが、いずれも騒音値の記載が見当たらなかったため掲載していません。
2022年頃、テスコムにはTID730、TID295という騒音抑制モード搭載のドライヤーがあったのですが、どちらも生産終了となってしまったようです。
パナソニック株式会社(東京都)のEH-NE5Cは、騒音の原因となる「空気の渦」を上下ダブルの吸気構造によって低減しているドライヤーで、SETモード時の運転音は49dBです。
運転音の測定にJIS(日本産業規格)のC 9613に規定された方法(本体側面と後方それぞれ1mの距離に設置したマイクで計測した値の平均)を使っていると明記されており、数値に信頼性があります。
株式会社テスコム(東京都)のTD460Aは、騒音に配慮した「騒音抑制モード」を搭載しています。騒音抑制モード時の運転音は50dBです。
ドライヤー内部にも「静風翼」や「静風リング」という騒音の抑制を目的として設計されたパーツを採用しています。
上のPanasonic EH-NE5Cと違い、騒音値をどのように測定したのか明記がないためやや信頼性に欠けますが、安さを重視するのであればこちらのドライヤーも外せない選択肢となりそうです。
ドライヤーそのものを買い替えずに騒音を抑えたい場合は、次のような方法が考えられます。
洗面所にドアがある場合は閉めるだけでも家の中や廊下への音漏れがかなり抑えられますので、お試しください。
ドアがない場合、防音(遮音)パネルを立てかけたり、防音(遮音)カーテンを設置するだけでも効果があります。
また、同居する方が寝ている時間帯であればこのようなドーム状の防音パネルも有効です。
それでも音が気になる場合、耳栓が有効です。
騒音には色々な種類がありますが、ドライヤーが発する音はほとんどが高い成分のため、耳栓で簡単に遮ることができます。
耳栓の選び方やおすすめの耳栓については、こちらの記事で解説しています。
世界にひとつだけのオリジナルの楽器をデザインし、五線譜ではない楽譜やドレミではない音律をグループで話し合って作り、それらを使って音楽をゼロから創作する音楽教育プログラムを中心に、音(楽)にまつわるユニークな取り組みをしています。お仕事のご依頼やコラボレーションのご提案など、お気軽に!